訪問看護はその言葉どおり、看護師が患者宅に足を運んで症状に合わせた医療行為を行うことを言います。一般的な病院勤務との大きな違いの一つとして、働きやすさが挙げられるでしょう。訪問看護サービスを行っている事業所は、週末に休みとなるケースが少なくありません。勤務も夜勤なしの固定シフトで働けるため、一般的な企業の会社員と同じように生活リズムを一定に保てるのが魅力です。しかし、患者の容体が急変したときなどはオンコールで呼び出され、休日返上で仕事になることもあります。
また、収入の高さも訪問看護ならではのメリットでしょう。前述した週末に休みが取れて夜勤なしという条件は、個人診療のクリニックでも満たすことはできます。ですが、個人診療のクリニックは一般的な病院に比べて、平均給料が低めなうえに夜勤による手当も得られません。一方、訪問看護は平均年収が450万円前後と、夜勤による手当がなくても高い水準になっているのが特徴です。無理なく育児と仕事の両立を図りながら、高収入が期待できるという部分に魅力を感じ、訪問看護を選択する人も少なくありません。
一般的な病院での外来勤務の場合、大半が一時的な病気やケガの治療で訪れるので、距離を縮める前に関係が途切れてしまいがちです。一方、訪問看護では担当する患者の生活に寄り添ってサポートすることが仕事となるため、時間をかけて信頼関係を築き上げられます。直接触れ合って支えになることで、やりがいや喜びを感じられるという点も看護師に選ばれやすい理由の一つでしょう。